相続した不動産売却に掛かる税金
2022/07/23
相続登記が終わった空き家の不動産売却についてです。
不動産売却による利益が発生したときには譲渡所得税がかかります。
譲渡所得税は保有期間で税率がかわります。
所有者が不動産の所有者になってから売却した年の1月1日までの保有期間が5年超なのか5年以下なのかで税率が変わります。相続した土地・建物を売却する場合、相続した人ではなく、被相続人がその不動産を取得した日からを保有期間となります。
●保有期間が5年超の「長期譲渡所得」の場合
課税譲渡所得金額 × 15%(所得税) =譲渡所得税額
5%(住民税)
●保有期間が5年以下の「短期譲渡所得」の場合
課税譲渡所得金額 × 30%(所得税) =譲渡所得税額
9%(住民税)
利益の考え方ですが、
売却(譲渡)価格 - (取得費+譲渡費用)= 利益
この利益に対し譲渡所得税が発生します。
・取得費は基本的には被相続人が購入した時の契約書に記載された金額、契約書がない時は売却額の5%が取得額とみなされます。
相続したときの評価額ではないことにご注意下さい。
・譲渡費用は物件売却に掛かる仲介手数料や印紙代などの諸経費になります。
上記は一例で、
相続した物件に自らが居住している。
土地、家屋が一定の要件を満たす場合。
特別控除が適用になることがあります。
相続した空き家の3,000万円特別控除が利用できる家屋の要件
- ・相続開始の直前において被相続人の居住の用に供されていた家屋であること
- ・昭和56年5月31日以前に建築された家屋であること
- ・区分所有建築物(マンション等)以外の家屋であること
- ・相続の開始直前においてその被相続人以外に居住していた者がいなかったこと
- ・相続の時から譲渡の時まで事業の用、貸付の用または居住の用に供されていたことがないこと
相続した家屋を取壊して土地のみを譲渡する場合には、さらに以下の要件が必要です。
- 取り壊した家屋について相続の時からその取壊しの時まで事業の用、貸付の用又は居住の用に供されていたことがないこと
- 土地について相続の時からその譲渡の時まで事業の用、貸付の用または居住の用に供されていたことがないこと
まず、マンションは適用できません。
次に、「相続の時から譲渡の時まで事業の用、貸付の用または居住の用に供されていたことがないこと」という点があります。
相続した空き家を、誰かに貸したり、リノベーションしてカフェなどの事業をしたりした場合には、この特例は使えないことになります。
適用期限
相続した空き家の3,000万円特別控除には、適用期限があります。
適用期限は、2016年4月1日から2023年12月31日までの間で、かつ、相続のときからその相続の開始のあった日以後3年を経過する日の属する年の12月31日までの間に譲渡したもの
詳しくは税務署、税理士に確認、相談することをお勧めします。
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